おりものとは?

健康なおりものは、卵白のような半透明または白色で、わずかに粘り気があります。この分泌量は、生理周期に応じて変動します。特に排卵期から生理前にかけては、女性ホルモンの分泌量が増えるため、おりものの量も増加するのが一般的です。しかし、これ以外の時期におりものの量が増える場合は、何らかの異常が考えられます。おりものに異常を感じた際は、早めに当院にご相談いただくことをおすすめします。
生理周期によるおりものの変化
おりものは、生理周期の各段階(卵胞期、排卵期、黄体期、生理期)によって、その色や臭いだけでなく、分泌量も変動します。
卵胞期
卵胞期には、おりものの量は少なく、サラサラとした状態です。生理後すぐの時期は経血が混じって、茶色っぽくなることがありますが、卵胞期の後半になると、おりものの分泌量が増え始めます。
排卵期
生理の開始から約14日目、排卵期にはおりものの量が最大となります。この時期のおりものは、透明で卵白のような粘り気があり、受精をサポートする役割を果たします。
黄体期
黄体期では、おりものの量が徐々に減少します。白っぽく濁り、少しベタつきを感じることがあります。乾燥すると酸化して黄色っぽくなることがありますが、これは通常の変化です。
生理期
生理が近づくと、おりものの量が再び増え、白濁し、ベタつきと臭いが強くなります。生理直前には血液が混じることがあり、おりものが茶色やピンク色になることもあります。
年齢によるおりものの変化
おりものの量は、エストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量と密接に関連しているため、年齢によるエストロゲンの変動が影響します。
10代
初潮が始まると、おりものの分泌量は増えますが、エストロゲンの分泌がまだ不安定なため、おりものの量が増減を繰り返します。
20~30代
エストロゲンの分泌が安定し、特に20代後半から30代前半にかけては、おりものの量が多くなります。30代前半が最も量が多い時期で、30代後半に入ると次第に量が減少し始めます。
40代
40代では、エストロゲンの分泌が減少し、それに伴っておりものの量も減っていきます。この時期から、生理周期が不規則になることがあります。
妊娠によるおりものの変化
妊娠が成立すると、胎児を守るためにおりものの分泌量が増えます。通常、排卵後はエストロゲンの分泌が減少し、おりものの量も減少しますが、妊娠するとエストロゲンの分泌が減らず、黄体期に入ってもおりものが減らないことがあります。排卵期を過ぎてもおりものの量が変わらず、さらに生理予定日を過ぎても生理がこない場合、妊娠している可能性があります。生理予定日から1週間ほど経過後に、妊娠検査を行うことをおすすめします。
おりものの異常
おりものの量や状態には、生理周期や年齢、妊娠などに伴う正常な変化と、疾患が関係する異常があります。もし、おりものの量が増える以外にも、臭いや色、質感に変化がみられる場合、何らかの病気が隠れていることがあります。さらに、かゆみや痛み、発熱などの症状があらわれた場合は、早急に医療機関を受診することをおすすめします。
血液が混じっている
おりものがピンク色や茶色に変わった場合、「不正出血」の兆候かもしれません。子宮頸管炎、子宮頸管ポリープ、子宮頸がん、子宮体がんなどが考えられます。血液が混じったおりものを見つけた場合は、できるだけ早く当院までご相談ください。
水っぽいおりものが多く出る
水分が多いおりものが大量に出る場合、「クラミジア頸管炎」や「卵巣嚢腫」、「子宮留水腫」の疑いがあります。クラミジアは性感染症の一種で、発熱や腹膜炎の原因となるほか、不妊症を引き起こすこともあります。大量の水っぽいおりものが出る場合、放置せずに早急に医師の診断を受けることが大切です。
黄色や緑がかったおりものが出る
黄色や緑がかったおりものが出る場合、「細菌性膣炎」の疑いがあります。もし雑菌が原因であれば、自然に治ることもありますが、淋菌が原因の場合は適切な治療が必要です。放置すると、子宮外妊娠や不妊症のリスクが高まるため、すぐに診察を受けることをおすすめします。
黄色や緑がかったおりものが出る
黄色や緑がかったおりものが出る場合、「細菌性膣炎」の疑いがあります。もし雑菌が原因であれば、自然に治ることもありますが、淋菌が原因の場合は適切な治療が必要です。放置すると、子宮外妊娠や不妊症のリスクが高まるため、すぐに診察を受けることをおすすめします。
ヨーグルトや酒粕のような白いおりものが出る
ヨーグルトや酒粕のような白い塊のおりものが出る場合、「カンジダ膣炎」の疑いがあります。カンジダ膣炎は、白いヨーグルト状の塊とともに、性器のかゆみや不快感が伴うことがあります。
おりものの臭いが強い
おりものが強い臭いを伴う場合、「ガードネレラ菌(雑菌)が膣内で増殖している」可能性があります。また、膣内に異物がある場合にも、似たような症状があらわれることがあります。
泡状のおりものが出る
泡のようなおりものが出て、強いかゆみを感じる場合、「トリコモナス膣炎」が起きていることがあります。
女性のデリケートゾーンのかゆみ
外陰部にかゆみが生じる主な原因としては、「かぶれ」や「感染症」が考えられます。
かぶれ
外部からの刺激により皮膚で炎症が起こった状態です。外陰部の場合、ナプキンやタンポンの紐が当たったり、経血による蒸れなどが原因でかぶれが起こる場合があります。
外部からの刺激に反応して皮膚が炎症を起こした状態を指します。例えば、ナプキンやタンポンの紐が肌に擦れること、経血による湿気がこもることなどが原因で、陰部にかぶれが起こる場合があります。
感染症
免疫力が低下したり、性感染症を含む感染症にかかると、外陰部でかゆみが生じることがあります。身体の抵抗力が落ちているときや、性感染症などの感染症にかかることで、外陰部にかゆみがあらわれることがあります。以下のような疾患が該当します。
性器クラミジア
クラミジア・トラコマチスという細菌によって発症し、子宮頸管に炎症を引き起こします。治療が遅れると不妊に繋がる可能性もあります。
性器カンジダ症
カンジダという真菌(カビの一種)が原因となる感染症で、強いかゆみに加えて、おりものが増えたり、ヨーグルトのような性状を示すことがあります。
性器ヘルペス
単純ヘルペスウイルスに感染することで発症し、水ぶくれやただれ、激しい痛みを伴います。
腟トリコモナス症
トリコモナスという原虫の感染により、強いかゆみとともにおりものが増えるといった症状がみられます。
いんきんたむし
白癬菌というカビが股間部などに感染することで、非常に強いかゆみが生じます。
毛ジラミ症
毛ジラミが寄生することによって発症し、陰部を中心に強いかゆみを感じるのが特徴です。
受診の目安
かゆみが出ても、自然に治まる場合もあります。しかし、陰部のかゆみは全て放置して良いものではありません。次のような症状がある場合には、できるだけ早めに医療機関を受診しましょう。気になる症状があれば、当院までお気軽にご相談ください。
- おりものがいつもと違う
- かゆみが強く、翌日になっても治まらない
- デリケートゾーンにできものがある
- 過去に性感染症にかかったことがある
- 性感染症の可能性に心当たりがある
- 市販のかゆみ止めを使用してもかゆみが改善しない

