人工妊娠中絶手術・流産手術
(日帰り手術)について
当院では、流産手術および人工妊娠中絶の日帰り手術をMVA法(手動真空吸引法)で実施しています。これらの手術は方法がほぼ同じですが、流産手術については保険が適用されるのに対し、人工妊娠中絶は保険が適用されず自費診療となります。
MVA法(手動真空吸引法)について
従来のEVA法(電動真空吸引法)に比べ、ソフトカニューレを用いるため子宮内膜を傷つけるリスクや子宮穿孔のリスクが低く、WHO(世界保険機構)も推奨している新しい手術法です。
人工妊娠中絶手術について
妊娠の継続が難しいと判断された場合、人工妊娠中絶という選択をすることがあります。この判断には、身体的・精神的な負担が伴うため、信頼できるパートナーやご家族とよく話し合い、慎重に決断することが大切です。
当院では、中絶をお考えの方や迷われている方のご相談から、入院不要の日帰り手術まで対応しています。手術は静脈麻酔で行い、眠った状態で処置を受けていただけるため、痛みや不安を感じることなくリラックスして過ごしていただけます。手術中は心電図や血圧、呼吸などを常にモニターしながら、安全に配慮した体制で行っています。
心と体に寄り添ったケアを大切にしていますので、不安なことがあればいつでもご相談ください。
人工妊娠中絶手術のタイミング
人工妊娠中絶手術は母体保護法に基づき、妊娠22週未満に限られています。そのため、人工妊娠中絶手術は妊娠21週6日までに行う必要があります。妊娠22週を超えると、胎児は母体外で生存することが可能とされています。
人工妊娠中絶手術は初期と中期に分類され、初期は妊娠11週6日までが対象となります。それ以降は中期中絶に分類されますが、初期の手術は身体的および精神的な負担が少なく、経済的負担も軽減されます。また、手続きにおいても異なる点があります。当院では、妊娠9週までの初期の人工妊娠中絶手術のみを行っております。妊娠10週以降の人工妊娠中絶手術は実施していないため、なるべく早期にご相談いただくようお願いいたします。
人工妊娠中絶手術をすると
妊娠しづらくなる?
正しい方法で人工妊娠中絶手術が行われ、術後の注意点を守る限り、不妊症になるリスクはほとんどありません。
未成年の方(18歳未満の方)の
人工妊娠中絶手術について
母体保護法第14条に基づき、未成年者でも14歳以上であれば、手術が可能です。さらに、患者様と胎児の父親が共に未成年であっても、両者の同意があれば、人工妊娠中絶手術は可能とされています。当院では、未成年の患者様に対しては、手術前に保護者の署名と捺印が必要な同意書をいただいております。人工妊娠中絶手術は身体的および精神的な負担を伴うため、保護者の方のサポートが回復のために大きな助けとなります。
当院では、未成年の方には保護者の同伴を推奨していますが、必ずしも同伴が必要というわけではありません。早期のご相談が重要ですので、まずはお気軽にご相談ください。私たちは、患者様が「相談して良かった」と感じられるよう、丁寧な対応を心がけています。
人工妊娠中絶手術の流れ
(翌日の仕事は?安静期間は?)
01手術前
当院にお越しいただき、最後の生理が始まった日を確認し、超音波で妊娠週数を正確に測定します。手術日を決めた後、血液検査を実施し、感染症の有無等を確認します。もしアレルギーや喘息の既往がある場合は、事前にお伝えください。持病がある方については、必要に応じて専門的な医療機関への紹介を検討する場合があります。
また、母体保護法に従い、手術に関する同意書が必要です。手術に関する同意書をお渡ししますので、手術当日までに署名と捺印をしてお持ちください。既婚者の場合は、配偶者の署名も必須となります。
02手術日


経膣超音波検査で子宮の状態を確認し、痛み止めの坐薬を挿入いたします。必要に応じて棒状の子宮頸管拡張器を子宮頸管に挿入することがあります。
手術は静脈麻酔を使用して行いますので、麻酔で眠っている間に手術が進行します。手術はMVA法(手動真空吸引法)で行います。手術自体は約5分で終了します。術後は院内で休憩していただき、問題なければご帰宅いただけます。
03手術後
人工妊娠中絶手術の費用
| 術前検査 |
11,000円 |
|---|---|
| 手術費用 (MVA法) |
89,000円 |
※初診料や再診料がかかります。
流産手術について
流産は、妊娠したものの早期に胎児が死亡し、妊娠22週未満で妊娠が終了する現象を指します。その発生確率は10〜15%程度とされています。通常、妊娠組織は手術なしで自然に排出されることが多いですが、排出のタイミングは予測できません。そのため、腹痛や出血が突然起こる可能性があり、排出時期に対する不安も伴います。こうした不安や緊急時のリスクを避けるためにも、手術で妊娠組織を安全に除去することを推奨しています。さらに、手術で得られた妊娠組織を病理検査に回すことで、異常妊娠(例えば胞状奇胎)の有無も確認できます。
流産手術のタイミング

当院では、妊娠10週までは日帰り手術を受けることができます。妊娠12週以降に子宮内で胎児が死亡した場合は、入院が必要となる処置となりますので、入院設備を備えた医療機関へ紹介いたします。
流産手術の流れ
(翌日の仕事は?安静期間は?)
01手術前


もし、胎児の心拍が確認できず、子宮内で胎嚢や胎芽の成長が1週間以上みられない場合、稽留流産と診断されます。この場合、自然排出を待つか、子宮内容除去術を行うかの選択について外来で説明を行います。手術を希望される場合、血液検査を実施します。手術方法や麻酔の詳細、合併症のリスクについて説明し、その後、同意書をお渡しします。手術日までに署名と捺印をして、お持ちいただくようお願いします。
02手術日


経膣超音波検査で子宮の状態を確認し、痛み止めの坐薬を挿入いたします。必要に応じて棒状の子宮頸管拡張器を子宮頸管に挿入することがあります。手術は静脈麻酔を使用して行いますので、麻酔で眠っている間に手術が進みます。手術はMVA法(手動真空吸引法)で行います。手術時間は約5分で終了します。術後は院内で休憩いただき、問題がなければご帰宅いただけます。
03手術後


手術後は、子宮収縮を促すお薬と、感染予防のための抗生物質、痛み止めが処方されます。基本的には、手術後2~3日は自宅での安静をおすすめしていますが、翌日から軽作業やデスクワークは問題なく行えます。術後、出血は7〜10日ほど続くことがあります。手術から約2週間後に検診を行い、子宮の回復状況や体調を確認し、病理検査結果をお伝えいたします。妊娠組織の遺残を認める場合には、再手術が必要となることもありますので、必ず検診を受けていただきますようお願いいたします。

